鈴木さん、こんにちは! 歯ぎしりや食いしばりの原因については、まだ良く解っていません。このような現象をブラキシズムと言います。私の知っている限りでは、このブラキシズムはストレスマネージメントと言って、昼間のストレスの発散の役に立っているという説もあります。 鈴木さんが心配されているように、矯正治療を行なっていない患者さんでは、歯茎の炎症(歯周炎)や歯と歯茎の間の歯根膜の炎症による破壊(歯周病)があると、このブラキシズムによって歯周病が増悪する要因の一つです。 矯正治療中も、確かにこのブラキシズムによって歯が揺さぶられると、歯に加わる矯正力が一定の方向以外から加わり、あまり良くない事は確かです。しかし、歯周炎や歯周病などのように歯の周囲の組織に炎症がなければ、歯根膜の破壊にまでには至らないと思います。このため、歯ブラシをしっかりと行なって、歯周病の原因となる汚れを毎日丹念に落とす事が今できる最も重要な事かも知れません。また、前回もご説明した通り、神経のない歯だからと言って、きちんと治療されていれば弱いワケではありませんので、折れたり、とんでもない場所へ移動してしまったりすることはありませんのご安心を。
ここからは、私の私見ですが、このブラキシズムによって、神経のない歯の移動が上手く行かなかったという経験はありません。むしろ、夜間に痛みで目が覚めて、良く眠れない方が問題かも知れません。しかし、歯の移動の痛みも長い期間続くわけではありませんので、歯が動き出してしまうと、あまり気にならなくなるかもしれませんね! ぜひ担当医にも一度相談してみて下さい。 良い先生と言う事なので、きっと口の中を拝見していない私に聞くよりも、納得の行く説明をしてくれると思いますよ!
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