より良い選択 |
2008年2月13日(水)10:09:48相談者:aya 【東京都】 女性 22歳 |
22歳女性です。右上第一、二大臼歯6、7が若干はみ出、外側に傾斜しています。後方8が正位置に出、その外真横に歯9が正立埋没。CTで8、9は非常に接近していますが独立。右下は7が舌側傾斜、8は正立です。上下7はすれ違い、上6は上7より更に少しはみ出、右奥は噛めません。出歯、重なりや虫歯なしです。 ご相談です。 担当医の第一選択は 右上7、右下8の抜歯、固定はインプラント併用で3年。右上8は歯根完成度は7より低いが歯の大きさは同じ為です。上下7が矯正を阻害という判断もあります。ただ、8の動きが悪ければ9も抜歯となり、8への影響が心配な事と、虫歯も無い7の抜歯は抵抗あって御相談し、第二に、右上は8、9を抜歯、6、7はインプラントで後方内側へ移動しつつ全体固定で4年を示されました。期間は1年短い方が良く、抜くなら8の方が良い気がします。隙間の無い2本の傾斜した6と7を立てるのはやはり時間が掛りますか。2本共、大きく長い感じで、残せても噛合せが高くて、削られたり、クラウンという事もありますか。一方、一の場合、抜歯した7の大きな隙間を埋めるのも時間が掛り困難な気がします。ご見解をお聞かせ下さい。
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Re:より良い選択 |
2008年2月13日(水)17:19:32返信者:aya
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少し補足させて下さい。右下7の舌側への傾斜を立てることに関しては、後の8を抜歯しスペースが出来るので、インプラント矯正は予定されていません。左側は、上8は全く無く、下8は出ていますが、抜歯計画ありません。無意識に左で噛んでいたせいか、下顎が左に少しずれており、2、3ミリ右へ、正中位近くに、スプリットも使って矯正も同時に行う予定です。筋電図等撮って、三ヶ月間スプリット固定してみた結果です。今噛めている左側も、噛み続けながら三年で移動するものなのでしょうか。 お忙しい処、よろしくお願いいたします。
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Re:臼歯部のすれ違い(シザーズバイト)の治療 |
2008年2月21日(木)11:27:18回答者:小笠原 潤治
(ウイズ矯正歯科) |
ayaさん、とても難しい問題ありがとうございました。 かなり考え込んでしまいました。拝見すれば、直ぐに理解できるのですが、文字で状況を判断するのは難しいですね! 要約すると「右臼歯部のシザーズバイト(すれ違い咬合)で、咀嚼障害と下顎の偏位が起きている」と言う事ですね。 その時に7番を抜歯するのが良いのか、8番(親しらず)を抜歯する方が良いかと言う事だと思います。 担当医の説明はかなり明快で、良い選択肢を提示されていると思います。 ayaさんとしては「期間は短い方が良いし、抜くなら親知らずの方が良い」という希望と思います。期間は短い方が良いと言うのは理解できますが、抜くなら親知らずの方が良いという理屈はちょっと??ですね! 7番(第二大臼歯)と8番(第三大臼歯)は、ともに退化傾向にあり、患者さんによっては実用的には大差ない場合があります。ayaさんの場合もどちらを選択しても良い状況なのではないでしょうか?ということは、期間が優先される方が得策という事ができます。また、9番(第四大臼歯)もお持ちのようですが、この歯には対合歯(対顎の咬み合うべき歯)がないワケですから、今後の移植や再生医療に使用するスペアの歯としての意味しか残されてないので、これにあまりこだわる必要はありません。 また、臼歯の移動は走っているトラックタイヤを走りながら治すようなものです。 このため、四角い顔の方のほうが、面長な顔の方より咬む力が強いので、臼歯の移動は難しいです。また、抜歯した臼歯のスペースの閉鎖は、簡単ではありませんが不可能ではありません。 従って、立派な8番をお持ちであれば、すれ違っている7番を抜歯するのが安心です。 また、もしayaさん自身で判断が難しいようでしたら、担当医に「先生の娘さんなら、どちらを選択しますか?」とお聞きしてはいかがでしょうか?(笑) いずれにしても、担当医がしっかりしているし、患者さんとのコミニュケーションも心配ないようなので、どちらを選択されても大丈夫でしょう。
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Re:より良い選択 |
2008年2月25日(月)17:31:19返信者:aya
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お忙しい中、お答え頂き有難うございました。シザースバイトという症例とは知りませんでした。まさにその通りだと思います。お返事を頂く前に診察があり、担当の先生から、7を残した場合でもインプラントによって、同じ位の期間で矯正可能かもしれないというご診断がありましたので、7を残す事でお願いして来たところでした。お返事を読ませて頂いて、7を残すことにこだわる余り、素人の私が無理な方針をお願いしてしまったのかなと考えています。シザースバイトの臼歯を抜かないで直して頂くというのは、オーソドックスでない方法でしょうか?実際にインプラントを使えば6,7を後方へ立てて動かすのでも三年かからず出来るのでしょうか?
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シザーズバイトの治療方法 |
2008年2月29日(金)19:57:48回答者:小笠原 潤治
(ウイズ矯正歯科) |
お返事ありがとうございます。 シザーズバイトとはシザーズ(はさみ)状咬合と訳されています。つまり、はさみの刃のようにすれ違っていると言う意味です。 前回も書きましたが、治療はどちらの方法も可能と思います。 しかし、インプラントがとてもお好きなようですが、使用しない方が費用的に安く済むのではないでしょうか? また、7番がすれ違っているわけですから、すれ違った歯を抜いてしまった方が、後はスペースを閉じるだけですので無難な感じがしますが。また、下あごのズレが7番のせいであれば、抜歯するだけであごのズレの原因は取り除く事ができるワケですから簡単ではないでしょうか? 治療期間ですが、患者さんに聞かれれば「2年」とか「3年」とか言いますが、本当の所はやって見ないと解らないと言うのが本音です。咬む力が強いほど臼歯の移動は難しくなります。 せっかく決めて来たのに、水をさすような事を言って申し訳けありません。 ayaさんが「素人の私が無理な方針をお願いしてしまったのかな」とお考えでしたら、ぜひ担当医にも言ってみて下さい。「先生の説明は良く解りました。信頼感が生まれましたので、方法は全面的に御任せします」と言われるのも、嬉しいものですヨ。
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