そらさん、こんにちは!書き込みから推測すると犬歯の「癒着」があるようですね! ここで「癒着」について、書いておきます。
通常、歯の根と顎の骨は直接接しているワケではありません。 歯の根の周囲には「歯根膜」という膜に覆われており、この膜の中には血管や神経が走っています。そして、この膜で歯ごたえを感じたり、この中で周囲の骨を溶かしたり、骨を作ったりして歯が移動して行きます。 しかし、何かの原因によってこの膜が壊れて、歯と骨が直接「癒着」してしまう場合があります。すると、この部分の骨は吸収したり、添加が起こらないために、歯は移動しなくなります。このため、矯正装置で他の歯とつなげてしまうと、この犬歯以外の歯が全部犬歯の位置に影響を受けてしまいます。
従って、癒着していると判断された場合には、その位置でそのままにしておくか、他の歯の移動の障害になる場合には抜歯するしかありません。 我々も犬歯はできるだけ残したいのはやまやまですが、これまで実際に2か月かけて移動を試みて、やはり動かないと判断したものと思います。癒着のケースはそれほど多くはないですが、通常、矯正治療で歯を移動し始めてから気づく事が多く、私も周り道をしたケースが何例かあります。今回は治療の初期に発見できて、むしろ良かったとお考えください。 上記を頭に入れて、もう一度、担当医に話しをお聞きになってみて下さい。
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