抜歯せずに矯正はできませんか? |
2012年3月12日(月)12:30:10相談者:おざ母 【香川県】 女性 42歳 |
15歳の娘について相談です。 開咬にて近院を受診しました。 下顎に乳歯(右のD)が1本残っていてレントゲンでその下に存在するはずの永久歯がありません。 開咬もあるので、上顎の永久歯2本抜歯し、下顎も残っている乳歯とそれと対になる反対側の永久歯を1本抜歯するといわれました。 中切歯も上下で中心がすこしずれています。 また、レントゲンで下顎の第3大臼歯の陰影がありました。 乳歯は歯根が吸収されてきていていて、いずれは抜歯しなければならなくなりそうですので下顎の抜歯はしかたないかもしれません。下顎だけ抜歯すると、上額の歯が落ちてくるのは必然なので、上顎側も2本抜歯するというのは理論的にはりかいできるのですが、第3大臼歯の存在があるので、なんとか上顎の永久歯を抜歯せずにすむ方法はありませんか?
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Re:15歳で開咬の治療を抜歯せずに矯正はできませんか? |
2012年4月6日(金)11:50:45回答者:小笠原 潤治
(ウイズ矯正歯科) |
おざ母さん、はじめまして。 できる限り、抜歯は避けたいというお母さんのお気持ちは良く解ります。 しかし、開咬症例で15歳からの治療開始というのは、条件は非常に厳しいとお考え下さい。
まずは、何を治すために矯正歯科治療を行うのでしょうか? 開咬の原因は何だったのでしょうか? さらに、その原因を除去するために、どのような治療が必要なのでしょうか??
例えば、 ■下あご自体が後方へ回転して奥歯しか接触しない状態になっている ■舌で前歯を押す癖や口呼吸、爪咬みなどがあり、いつも口を開いている ■上下の前歯が著しく外側へ傾斜している ■奥歯自体も前方へ傾斜している
矯正歯科治療では、現在の症状が起こった原因を調べて、治療の方法を選択する際の基本になるのが「診断」と言います。現在の不正咬合の成り立ちをしっかり把握した上で、どのような装置を使用して、どの歯をどの方向へ移動するかを考えるのが、治療方針の決定です。
歯を抜歯するかどうかの判定は、この診断と治療方針に従って行われるべきもので、お母さんの抜きたくないと言うお気持ちは解りますが、治療全体のプラン自体を変更するワケにはいかないと思います。 矯正歯科治療で抜歯するには、理由があります。この理由は、現在の症状を改善するために診断から導かれて必要と判断されたと言うことです。診断自体が間違っているのであれば、抜歯する必要はないかも知れませんが、いかに歯を守りたいお母さんのお気持ちでも、診断までは曲げられないと思います。
おざ母さんのお嬢さんの治療は、矯正歯科治療の中で一番難しい部類に入る治療です。ぜひ、担当ドクターと良く相談して、抜歯がなぜ必要なのかお聞き下さい。
もし、セカンドオピニオンをお聞きになりたければ、矯正歯科専門医または日本臨床矯正歯科医会のメンバーに相談してみて下さい。 私などの書き込みより、ぜひ良い担当医探して、その先生を信じてガンバッテ下さい。
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