まめさん、始めまして。 「いきなり、8本も抜くの???」というお気持ちは本当に良くわかります。 我が身に置き換えても、ゾッとしますね!!
たとえ、8本抜かなくてはいけないなーと思っても、「いっぺんに抜く訳ではないので、ゆっくりやりましょう」と言うのが親切なのか?? 「どうせ抜くんだから、入院して8本いっぺんに抜いた方が楽ですよ!」と言うのは、どちらが親切なのでしょう??私もいつも迷うところですね!
少し分けて考えると、矯正治療に必要な抜歯は小臼歯4本だけです。 親知らずはオプションです。
親知らずについて考えてみると、残しておくメリットは第一、第二大臼歯が虫歯などでダメになった時の予備(矯正で移動したり再植)として使える可能性があることです。 デメリットは、親知らずの位置が悪いために炎症を起こして痛みが出たり、前方の第二大臼歯に虫歯や根の吸収を引き起こす可能性があることです。特に、矯正治療を行う場合は予期しない臼歯の前方移動を引き起こして前歯などの後退量に影響を与えたり、矯正治療後の前歯の歯並びを悪くしたりする場合があります。 このように書くとデメリットばっかりのようですが、それが「いつ」起こるのかを考えると、それほど緊急性のあるものではない事がわかると思います。
私の場合は、下顎の親知らずが水平に倒れている場合には、矯正治療の開始前に抜歯をお薦めします。しかし、上の親知らずは出て来る方向が通常は後ろ向きのことが多く、悪さをしないと判断される場合にはスペアの歯として残しておくようにしています。しかし、この上の親知らずも、下と同じように前方を向いて悪さを働くようだったり、上の前歯を後退するために上の奥歯も後退する必要のある場合には、やはり抜歯するメリットが大きくなります。
さて、「まめ」さんの親知らずはどの程度、悪さをしそうですか??? やはり、一つの行動に対して、いくつのメリットがあり、どれだけのデメリットがあるのか、天秤にかけて良く考える必要がありますね!
もう一つ、矯正治療に必要な小臼歯?の抜歯は別に入院する必要はなく、1本づつ、普通の歯科治療と同じように抜歯する事ができます。従って、この小臼歯?の抜歯は親知らずといっぺんに行わなくても良いのではないでしょうか? 私の場合は上下いっぺんには矯正装置を装着しませんので、まず下の2本を週に1本づつ抜いていただいて、下の装置を先に装着します。下の歯がある程度並ぶのに3〜4か月かかりますので、この期間は上をそのままにしておき、下を抜いてから3〜4か月後に、今度は上の2本を抜いて、装置を装着するようにしています。 親知らずの抜歯はやはり入院した方が楽なので、下の左右は口腔外科へ入院していっぺんに抜くのをお薦めしています。
以上、お答えになったでしょか??
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