歯列矯正について |
2006年9月5日(火)09:43:38相談者:みき |
はじめまして。27歳の主婦です。子供の頃から上の前歯2本だけが少し出ていて、よく「ビーバーちゃん」と言われていました。その2本以外はきちんと並んで生え揃っているように感じていたのですが、ここ1年くらいの間に、その真ん中の前歯の間にすき間が出来るようになりました。私が見た感じでは、上の前歯の片方が左隣の歯(名前がわからないのですが小さな歯です)を押して上から重なるように捻じれてきたように思えます。行き付けの一般歯科医の院長に相談したところ「歯列矯正はおおごとになるし大変だから、ちょうど前に虫歯で前歯の間を詰めてあるから、それを延長する感じで隙間を埋めましょう」と言われ埋めて頂いたのです。何か機械を歯と歯の間に挟んですき間を広げ、そこに詰め物をたして、すき間を埋めたらしいのですが、3週間経った今、少しづつ埋めた部分の歯茎がチクチクするようになった事と、すき間を埋めても根本的には何も解決されていない気がして不安になってきています。ですが、以前妹が歯列矯正をしていて費用がとてもかかった事。これから妊娠を考えてる事。この2つが気にかかり歯列矯正に踏み込めないでいる自分もいます。院長の言葉や治療方法は私に合っていたのでしょうか?また歯列矯正する場合、どんな事をポイントに矯正歯科医を選ぶと良いでしょうか? 教えてください。宜しくお願いいたします。
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Re:歯列矯正について |
2006年9月5日(火)12:39:18回答者:小笠原 潤治
(ウイズ矯正歯科) 編集 |
みきさん、こんにちは!矯正治療のご質問ありがとうございます。 隙間をつめてもらった先生とは、少しすれ違いがあったようですね! 隙間を詰めた先生は、みきさんが上の前歯の真ん中が空いて来たので、これを閉じるために詰め物を詰め治したわけですが、みきさんの方は「出ている2本の前歯」が気になっているようです。 この「ビーバーちゃん」を改善するためには、やはり矯正治療を受けられた方が良いと思います。 「歯列矯正はおおごとになるし大変だから」と言われたようですね!確かにそのとおりですが、現在気にされている事が完全に解決されますので、それだけの価値はあると我々矯正歯科医は考えています。
最近は軽自動車でも100万円以上するのが普通のようですが、買い物用に主婦の皆さんも自分用の車をもっている方が多いようです。しかも、その100万円以上する車も10年以上乗る方は少ないですネ。車検や保険料、ガソリン代などの維持費も年間数十万円かかります。しかし、矯正治療はほとんどの方が一生に一度の治療で、治療を終了した後の年間の維持費もほとんどかかりません。みきさんは、軽自動車と矯正治療のどちらが価値があるとお考えでしょう??
妊娠はレントゲン写真を撮影する初診時の精密検査の時期を妊娠初期の0から3か月までに行わなければ、おなかのお子様には影響ありません。また。「つわり」で体調が優れない時、それと出産前1か月と出産後2か月程度は通院ができなくなりますので、この時期の矯正治療は一旦お休みした方が良いでしょう。上記の3つさえクリアできれば、妊娠・出産と矯正治療は両立させる事が可能です。
また、矯正歯科医選びのポイントですが、 1.治療の目標をはっきり述べるドクターは信頼できます。目立たない装置や抜かない治療、楽な治療は私に言わせると単に方法論です。患者さんの中には治療目標が方法論と混同されている方が多く、気持ちはわかりますが。。。。。 2.相談に行かれた時に、あなたと同じような治療例をプレゼンテーションできるかどうかは、そのドクターがどの程度症例をお持ちかを推測できます。 3.歯やあごの形態ばかりでなく、機能や筋肉、どうして現在の症状が起こっているかという原因論をきちんと展開できること。原因が除去できれば、その治療は成功します。 4.リスクをうやむやにせずに、きちんと説明できるドクターは自信がある証拠です。 5.感じの良いスタッフかどうか?診療室はドクター独りでは成り立ちません。うちのような!?、優秀なスタッフがいるかどうか(笑)。スタッフもドクターと同じような治療に対する評価ができているかどうか? さらに、そこのスタッフがその診療室で治療を受けていれば、かなり信用して良いのでは?? ただし、相性というのもありますので、そのドクターと信頼関係が築けるかどうかが、一番大切な事です。信頼関係がないと、どんなに正しい治療も怪しい治療になってしまいます。最期に、疑うときりがありませんよ!! 少しは参考になったでしょうか?
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Re:歯列矯正について |
2006年9月6日(水)10:21:34返信者:みき
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回答ありがとうございました。先生のおっしゃる通りなのかもしれないなぁ・・と感じました。 そして、主人に相談してみたところ「歯は大事だよ〜お産する時に踏ん張んなきゃならないし。歯列矯正してみたら?」と言ってくれたんです。さっそく矯正歯科の情報収集に取り掛かったのですが、そこで「デーモンシステム」という矯正が気になりました。ですが、サイトによってメリット・デメリットが両極端でした。私の住んでいる町でもデーモンシステムを採用している歯科医はないようです。「従来に比べ、早い、痛くない」と謳っているのですが、実際はどうなのでしょうか?教えて下さい。 宜しくお願いいたします。
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Re:デーモンシステムについて |
2006年9月7日(木)14:22:40回答者:小笠原 潤治
(ウイズ矯正歯科) 編集 |
デーモンシステムのご質問のメールありがとうございます。私は、まだデーモンの講習会を受けに行った事がないし、使った事もないので良くわかりませんが、印象のみで恐縮ですがお答えします。
デモーンシステムの特徴は「セルフライゲーション」と言って、歯に貼付けたブラケットと言われる電車の車輪に当る部分を鉄道のレールにあたるワイヤーへ固定する時に、従来であればワイヤーを結紮線と呼ばれる細い針金で止めていた所を、ブラケットにフタをできるような部品を取り付けて、いちいちワイヤーを結紮しなくてよいようにしたものです。このため、最初の細いワイヤーはチューブ状の管の中を通る形になるため、滑りが良くなり、歯の移動が早いというのが売りです。
まあ、確かに滑りは良くなるでしょうが、緩く結紮した時も同じような事が起こるハズです。痛みも少ないと言いますが、どうやって痛みを計測したのか疑問ですね!! 一時、非常にはやっていたようですが、歯の移動スピードも従来型と有意差はないといいう論文も出てき始めており、今年の北海道矯正歯科学会でも「デーモンシステムの歯の移動スピード」についての発表で、会場から非常に辛辣な批判を浴びておりました。 つまり、重要なのは装置ではなくて、まず診断ということです。それから、どの装置を選択するか?というのが、当たり前の手順ではないでしょうか? デーモンシステムが効果はないとは言いませんし、良くできた装置なのでしょうが、この装置を使用しない矯正治療が遅れれているわけでもないし、質が悪い分けでもない事はご理解ください。
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