親知らずの利用について |
2007年5月15日(火)11:56:11相談者:とことこ |
初めまして。私は出っ歯で矯正をしたいと考えています。実は何軒か歯科に行き診てもらいました。上下の歯4番を抜歯すると言われました。私は親知らずも上下共生えているのですが、4番は抜かずに親知らずを抜いて歯を移動させることも出来るが通常より時間がかかると言われました。出来れば健康な歯は抜きたくないなと思っているのですが親知らずのみの抜歯は時間やリスクは伴ってしまうのでしょうか?宜しくお願いいたします。
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Re:親知らずを抜歯して上顎前突の治療は? |
2007年5月17日(木)11:42:57回答者:小笠原 潤治
(ウイズ矯正歯科) 編集 |
とことこさん、こんにちは!上顎前突の抜歯についてのご質問ありがとうございます。 「できれば、健康な歯は抜きたくない」という気持ちは、患者さんも、我々矯正歯科医も同じです。とことこさんは、4番(第一小臼歯)の抜歯と親不知の抜歯を二つ並べてお考えのようですが、我々矯正歯科医にとって、この二つは全く別ものです。 上の前歯の後退に限って考えてみましょう。 まず、4番を抜歯する場合には、抜歯してすぐに犬歯を4番の位置に移動し、元犬歯があったスペースを使って前歯4本と左右の犬歯(3番)、第二小臼歯(5番)、第一大臼歯(6番)、第二大臼歯(7番)の左右4本ずつの犬歯と臼歯群を引っ張りっこさせて、前歯を後退します。この時、気をつけなければならないのは、犬歯を後退する時と前歯を後退する時に、臼歯ができるだけ前方へ移動しないようにする事です。 一方、親不知(8番)を抜歯する場合には、単純に考えると、第二大臼歯(7番)を8番の位置へ移動し、第一大臼歯(6番)を7番の位置に移動し、第二小臼歯(5番)を6番の位置へというように、順番に後退するわけです。こんなまわりくどい事はやめて、前歯も含めて上の歯全部をいっぺんに8番のなくなったスペースへ移動できないのか?と思われるでしょうが、これは現在の所、不可能かインプラントを使用しても非常に難しいでしょう。 このような理由で「4番は抜かずに親知らずを抜いて歯を移動させることも出来るが通常より時間がかかる」ワケです。 さて、この二つの方法による前歯の後退量ですが、やはり4番を抜いた方が圧倒的に前歯をたくさん後退できます。親不知を抜く方法では、前歯の後退量が不十分になる事も覚悟しなくてはなりません。 これらの事を考えて、我々矯正歯科医はとことこさんのような症状の患者さんには、4番の抜歯をお勧めしております。さて、選択の役に立つ情報は見つかったでしょうか?
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無題 |
2007年5月18日(金)14:31:56返信者:とことこ
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お返事有難うございました。非常に分かりやすく、とても納得が出来ました。安心しました。頑張って矯正したいと思います!
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